全身調整を受けたお客様から
「これって、気功なんですか?」
と、よく聞かれます。
確かに、体を押しも揉みもせず、主に触れている施術として、イメージしやすいのは、気功なのでしょう。
私としては、気功についてはよく勉強したことがないので、何とも言えません。
ただ1つ言えるのは、自分の中の「気」みたいなものを眉間に皺寄せて集中して「はあああッ」と送り込もうとしているのではないということ。(←これは私の気功に関する偏見ですね 笑)
むしろお客様の体から一歩ひいた姿勢で、手をあてた時にそこに何か共鳴する手ごたえがあって、その感覚を味わいながら施術を進めています。
これが気功の範疇に入るのであれば、まあ気功の一種なのかもしれません。
でも、大事なのは言葉に縛られるのではなく、今ここにあるものを感じること。
そして、これは本来、誰もができることだということです。
例えば、本棚に足の指をぶつけてしまった。
これは相当痛いですよね。
その時、私たちは何故かその指を触ろうとしますよね。
その時に、実験して欲しいことがあります。
ぶつけた指をぎゅっと触ったり、押したり、ごしごしこすらないで下さい。
ぶつけた所やその周囲を優しく、本当に触れるか触れないか程度の圧で、触ってみて下さい。
なんなら、触れなくても良いです。手の力を抜いて、ぶつけた足指の周囲をくるむように手指を置いてみて下さい。
その時に、「足を触っている」側ではなく、「足に触られている」側に意識を向けてみて下さい。
心を静めてしばらくしていると、触られている足が回転するような感じ(体が受けた衝撃を逃がす動きです)やぴりぴりするような感じがするかもしれません。
体感が何も無い場合は、無心で10回深呼吸。
そうすると、打撲の痛みはほとんど無くなっていると思います。
これはお子さんの打撲にも使えます。
例えば、ちっちゃいお子さんが玩具で頭や手をぶつけてしまった時。転んで足を打撲してしまった時。
そんな時は患部と、患部の大体裏側になる部分(後頭部が患部なら、目や鼻の方。側頭が患部なら反対の側頭。膝小僧が患部なら膝関節の裏側)を優しくてのひら全体で包むように触れます。
この時も、ごしごしやぎゅっと触るのはダメです。
患部とその周囲にある空気にそっと触れる感じです。
痛すぎてお子さんが暴れちゃう場合は上手くいかないかもしれませんが、あと、当たり前ですが骨折や流血を伴うケガの時は使えませんが、打撲ならこれでだいぶ痛みが和らぐと思います。
上手く感覚がつけば、お母さんの手の方は何かじーんと共鳴する感じ、お子さんの方はあったかい感じや力が抜ける感じ、呼吸が深くなる感じがつくかもしれないです。
と、こんな風に色々書きましたが、愉和法の原理の部分は本当に誰でもできるものです。
体はとても繊細で、がしがし押したり揉んだりしなくても、そっと触るだけで変わるのです。
いやむしろ、繊細にそっと触る方が良くなることが多いです。
なぜなら、力での体の変化は誰かが強制した変化であるのに対して、そっと触ることによって起こる変化は体が必要を感じて起こす自発的な変化だからです。
皆さんも自分の体でぜひ実験して、確かめてみて下さい。
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