先月末の話なのですが、フェルデンクライスのワークショップに参加してきました。
場所は高崎市にある、サンガムというエスニック料理やお酒が楽しめる雰囲気あるお店です。
初めてお伺いしたのですが、生演奏をよくするのでしょうか、様々な楽器が置いてあります。
楽器たちの下でマットを敷いてゆっくりと体を動かすという面白い体験ができました。
フェルデンクライスというのは、イスラエル出身の物理学者モーシェ・フェルデンクライスさんという方によって作られたソマティックエデュケーション(身体教育)です。
ソマティックとは「一人称の知覚で内側から捉えた身体(soma)を探求する分野」という意味。つまり、外側に正解はなく、自分自身でゆっくり体を動かしながら、意識を体に向けて、体がどのように動いているか、動く時にどのような変化があるかを主体的に気づき、自分の内側から身体を捉えていくということをします。
今回はリトルバードの吉田さんというインストラクターの方のもと、フェルデンクライスのグループレッスン(ATMという)を体験してきました。
ATMは、インストラクターの声に従ってゆっくりと体を動かしたり休んだりしながら、自分の体のどこが機能しているのか、その時に体にどんな変化があるかに意識を向けるレッスンです。
今回のワークショップのテーマは「胸と背骨の関係」。
なので、主に上半身から骨盤にかけて意識を向けながら、リードして頂く声に従って、ゆっくり動作をしていきます。
自分の呼吸に合わせて、寝転びながら体をねじってみたり、あおむけで腰を浮かせながら胸郭の動きを感じてみたり…。
面白かったのは、深呼吸も1度に深く吸おうとするよりも、右・左とそれぞれ別々に鎖骨や肩甲骨に意識を向けてからしてみた方が、その後より深く吸えるようになるということ。これは初めての感覚、気づきでした。
そもそも、何故、私がフェルデンクライスに興味をもったかというと、「自分の体と対話したい」という思いがあったからです。
普段はお客様の体の声を聞くお仕事をしていますが、お客様の体に対して施術が上手く通る自分の立ち位置を確保すること、呼吸の在り方は施術の質を左右します。
それを速やかに、ベストな状態に持っていくためには、やはり日頃から自分の体と対話してつながっておく必要があると感じていました。
そして実際ワークショップで体験してみて感じたことは、体の有機的なつながりと、大きく広がる可能性でした。
日頃、無意識にできている動作の下で、いかに体の部位が助け合って動かし合っているかということ。
身体の動きを選択して磨きあげていくことで、出来るようになっていくことの数々(ヒトの成長から、愉和法のようなちょっと変わった整体手法、オリンピック選手の技まで…体ができることの可能性)。そんなことを感じられた日でした。
激しい動きをするわけではないので、小さなお子様や運動が苦手な人、高齢者の方までみんなができるのも良いですね。
あと、体を動かす方はもちろん、深い集中力を養いたい方や楽器演奏する方の心と身体の底上げになるメソッドです。
私もまた、フェルデンクライス(名前が長くて覚えにくいのだけが難点かも笑)やってみます。
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