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Cosmos的昆虫観察

最近、4歳の息子の為に昆虫図鑑を買いました。

息子の為に、とは言っても、図鑑は大人も楽しめるのです。

 

小さな時、祖父の庭で見た鮮やかな水色のカミキリムシはルリボシカミキリというのか、とか、カタツムリの中身を食べる虫…忘れてた!マイマイカブリだ!とか、知識が増える嬉しさ、そして足もとにある虫たちの世界を覗けるのは、とても楽しいものです。

 

 

そんな折、Cosmosの外壁に小さな茶色のさなぎを見つけました。

 

よくよく見ると、さなぎのとげとげした角が、一部金色に光っています。

 

 

分かりやすい様に、少し画像を明るくしたものです。

さなぎの真ん中から下の角が、まるで金メッキのようなツルツルした金色なのです。

 

私はすぐに、保育園から帰っていた息子を呼びました。

 

私「見て、金色のツノがあるさなぎだよ。」

 

息子「これ、はらぺこあおむしのさなぎ?」

 

私「はらぺこあおむしかは分からないけど、さなぎだね。」

 

息子「ちょうちょろ(息子は何故か蝶ちょうと言おうとするとちょうちょろになってしまう)になって、飛んでいくの?」

 

私「蝶ちょうだと良いんだけどねぇ(蛾かもしれないし)」

 

私は優しくさなぎに触れてみました。

その途端、さなぎが「ヤメロ!」とでも言ったかのように、もにょもにょっと動きました。

キャーとのけぞる息子。

でも、好奇心には勝てないようで、「ねえ、ママ、もう1回触って!」とせがむので、「触るんなら、自分で触りなさい。でも、すっごく優しくね!」と言いました。

怖がりの息子は、決して自分では触りませんでした笑

 

 

その後、毎日、息子とさなぎを見に行きました。

雨に降られても、さなぎは壁から落ちることもなく、しっかりとへばりついていました。

 

蛾でも蝶でも良いので、羽化のところを見せてあげたくて、私は頻回にさなぎをチェックしにいきました。

優しく触ると動いていたさなぎはある日動きが無くなり、「死んじゃったかしら?」と少し心配になりました。

 

しかしある日、散歩に出た早朝に見ると、何やら羽の模様らしいものが内側に見え始めました。

そして息子が保育園に行った後、見てみると…

 

羽化してた!!

 

調べてみると、ツマグロヒョウモンという蝶でした。

さなぎのツノが金色だとメス、銀色だとオスなんだそうで、つまり、ツマグロヒョウモンの女の子だった訳です。

 

ああ、息子に見せてあげたかった。

蝶を捕まえておいて見せてあげようか、でも、羽化したばっかりで捕まるなんてツマグロヒョウモンにとってはいい迷惑だよなあ…

 

ということで、写真に撮って、保育園から帰ってきた息子には見せました。

 

私「ねぇ、さなぎが蝶ちょうになったんだよ(携帯電話で撮った写真を見せる)」

息子「へぇー。(しばし写真を見つめ)…それは、良かった!」

 

ちょっと他人事な上に、何かの劇中のおじいちゃんのセリフみたいな感想でした。

 

抜け殻のさなぎのツノの金色部分は色褪せていて、背中側に蝶が出た穴がぽっかりと開いていました。

もう怖くないのか息子は抜け殻に触り、「ここから出たんだねぇ」と穴を見て言いました。