夏になると、ホームセンター等でカブトムシが売られている光景を目にします。
田舎育ちの私にすると、虫を「買う」のはとても違和感があるのです。
虫はただそこに居て「見る」ものか、目的があって「捕まえる」もの。
最近、4歳の息子は昆虫図鑑とその付録についてきたDVDのお陰で、カブトムシやクワガタムシに興味津々なのです。
ただやはり、虫を買うのはちょっと…
そこで母である私は、近くの公園へ、夏の虫を探しに行ったのでした。
私は早朝散歩をするのが日課なのですが、散歩コースの中にその公園はあります。
秋になるとドングリがたくさん落ちているので、夏の虫が集まるクヌギやナラの木があるだろうな、と思ったのです。
しかし、虫取り網も虫カゴも持ち合わせていません。
スーパーマーケットの小さなビニール袋を2つという、究極の軽装でいざトライです。
時間は朝5時半。
田舎なので早起きの方が多く、ちらほらと犬の散歩をする方やウォーキングのおじいちゃんおばあちゃんがいらっしゃいます。
小さな雑木林の中に遊具が置いてある、というような公園なので、クヌギ、ナラの木、サクラなど沢山の木があります。
1本1本見たり、軽くゆすぶったりしてみますが、なかなか目的の夏の虫は見つかりません。
半分くらい過ぎた頃でしょうか、小さな、コロン、という音が不意に聞こえました。
振り返ると、小さめですが、ノコギリクワガタが落ちていました。
仰向けでばたばたやっているところを、さっと捕獲。
これぞ棚からぼた餅、木からノコギリクワガタ。とてもラッキーでした。
しかし、この後は苦戦を強いられます。
ほぼ全ての木を1本1本見ていきましたが、全然見つかりません。
もう帰ろうとしたその時、木の根元の穴に、虫のお尻を見つけました。
カナブンかなーと思って引っ張り出してみたら、頭にツノが!
こちらも小さめですが、最後の最後にカブトムシを捕まえました。
そーっと2匹を持って帰り、起きてきた息子に見せたら大喜び!
最初は触るのを怖がっていましたが、優しくてのひらにのせてあげると、そこからは慣れていきました。
その日の内にホームセンターで虫の家を2つ、おが屑やのぼり枝、昆虫ゼリーを買ってきて、毎日観察です。
夜行性なので、昼間は2匹ともおが屑の中に潜って寝ています。
カブトムシは大食いで、昆虫ゼリーをよく食べます。
ノコギリクワガタの方は少し警戒心が強く、2日目まではハンガーストライキを行ってましたが、やっとゼリーを食べてくれたので一安心。
クワガタはオオクワガタなどは数年生きることもあるのですが、ノコギリクワガタやカブトムシはひと夏の寿命だということです。
天寿をまっとうできるように、大切に見守っていきます。
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