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骨盤を見る為に、全身を見る

 

前々回のブログ 心身は不可分である②ー骨盤『矯正』はナンセンス の続きです。

 

今回は愉和法の全身調整で、どのように骨盤をあるべき位置に整えるのか、というお話です。

 

いわゆる骨盤の歪みとされている、「傾き」「回旋」をメインに書いていきたいと思います。

 

骨盤の傾き、回旋の図をちょっと描いてみました。

 

左が➀傾きの図、右が②回旋の図です。

 

➀傾きの図では、骨盤が向かって左方向に上がり、向かって右方向に下がっています。

 

②回旋の図では、向かって右方向の腸骨が、前方向にねじれています。

 

…ええ、ええ、絵がアレなのは重々承知なので、どうかお許し下さいね笑

 

 

この、傾き、回旋は見た目上でもわかりやすく、骨盤周囲のみだけをいじる骨盤矯正をほどこす整体屋さんでは、あっという間に『骨盤が歪んでます!』認定をされてしまいます。

 

 

しかし、愉和法の全身調整を行うにあたっては、骨盤が歪んでいると考える前に、「どうしてこのような変位をしたのかな?」と考えます。

 

骨盤単体で歪むことはなく、身体の離れた部分に、骨盤を引っ張って変位させている原因があるのだな、と考える訳です。

 

なので、いきなり骨盤周辺を触ることは、まずありません。

 

私の場合は、骨盤、鎖骨、肩の位置をチェックして、身体のひっぱられる勢いをおおまかにつかんでから、全身を見始めます。

 

そうすると、ある法則がでてきます。

 

また、ざっくりと描いてみました。

 

赤く塗ったところが、骨盤の変位の原因となる、身体の引っ張られている方向を表しています。

 

➀傾きの場合はとてもシンプルで、骨盤が上がっている上方向、もしくは下がっている下方向に引っ張られています。

 

②回旋の場合、顔や身体の正中線上など、やはり前側に引っ張られている場合が多いです。

 

これらの引っ張りを生んでいる大本の原因を、指先の繊細な感覚で探していきます。

 

すると、骨盤の傾きの原因が頭部のある1点であったり、手の指先であったり、

 

骨盤の回旋の原因が、おでこの打撲跡だったり、お腹の筋肉のこわばりだったり、脛の骨折跡だったり、

 

骨盤と離れた場所であることがとても多いのです。

 

 

その見つけたポイントを起点に、つながっている筋肉、関節をやさしく触れてゆるめていきます。

 

そうすると、不自然に引っ張られていた身体の骨格や筋肉が、あるべき場所に戻っていきます。

 

それにともない、腕、首、肩、腰、膝などあらゆる部位の痛みが軽減され、骨盤も左右差の少ないキレイな形に収まっていきます。

 

あるべき場所に収まった骨盤は動きがなめらかになり、呼吸も深く行われますし、生理痛も軽減されます。

 

 

このように、骨盤の変位を見る時は全身を見る必要があります

 

骨盤は独立した部分ではなく、身体の有機的なつながりの一部だからです。

 

 

丁寧に身体の声を聞き、1つ1つ触れていくと、身体は自ら一番いいように調整してくれます。

 

「歪みはなくすべき」という施術者の思う身体の”型”に押し込むのではなく、今のお身体の中で、最大限の力が発揮できるバランスに整えていくこと。

 

愉和法では、身体に一切の力をかけずに、そのお手伝いができるのです。