梅雨入り前に、トケイソウの花が咲きました。
ちょっとグロテスクな感じもするこの花。
中央の3本のめしべが、時計の長針、短針、秒針に見えることからトケイソウという名前がついたそうです。
もじゃもじゃしている部分は、副花冠(ふくかかん)と呼ばれる部位で、花弁はその下にあります。
私の育てているのはクダモノトケイソウという種類で、この花の後できる果実は……パッションフルーツです。
トケイソウとパッションフルーツ…私は最初、同じ植物だとは思っていませんでした。
少しずつ庭作りをするようになってから、このように、どこかで聞いたことのあった花の洋名と和名が結びつくことが増えました。
例えば、クレマチスと鉄仙(てっせん)
カレンデュラと金盞花(きんせんか)
アイリスと菖蒲(あやめ)
金盞花の盞とはさかずきのことで、横から見た時に金色のさかずきに見えることからこの名前になったそうです。
家の庭でも、ついこの間までオレンジの花をばんばん咲かせてくれていました。
金盞花(カレンデュラ)は肌の為のハーブとしては万能で、カレンデュラのチンキから軟膏を作ると肌荒れ知らずよーと聞いていたのに、ぼやぼやしている内にチンキを仕込むのを忘れてしまいました‥また次の機会に。
ちなみに、パッションフルーツのパッションは「情熱」という意味の方ではないそうです。
パッションフルーツといえば南国果実で、まさに「情熱」のイメージですが、そちらではなく
「(キリストの)受難」の意味の方のpassionだそうです。
キリストの磔のシーンと花の形状が似ている、ということですが、例えば
真ん中3つに分かれた雌しべ部分が十字架、またはキリストが打たれた釘
副花冠の部分が、茨の冠
花弁やがくが10人の使徒
などに見立てられたそうです。
同じ花でも、文化の違いで何を想像するかは違うのですね。
このように花の名前は面白くて、調べ出すとどんどん沼にはまっていきます。
今回はパッションフルーツの実が食べたい、というよりもこの花見たさにトケイソウを育てていたので、開花が見られて大満足であります。
(と言いつつ、ちゃっかり人工授粉した私)
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