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首・肩こりと腰痛は、頭で制する

 

「首が張る」「肩こりがひどい」「腰痛があって…」

 

これらの症状の内、お客様が2つ以上あてはまるようなら、『頭部の調整が必要だな』と私は瞬時に見立てをしています。

 

 

実際に施術の後は、押したり揉んだりは一切していないのに

 

「首の可動域が広がった」

 

「重く痛かった肩こりが溶けるように無くなっていて、不思議だ」

 

「腰のツッパリ感が減って、動きやすいです」

 

と感想を頂きます。

 

 

施術後は必ずその日に行った施術内容を説明するのですが、

 

『後頭部がこわばっていましたね。そこが原因で、痛むところがつっぱったような状態だったのですよ』

 

と、説明すると、「頭ですか~」と皆さん意外そうな表情をされます。

 

 

しかしですね、最初の後背部の筋肉の図を見て下さい。

 

首~肩、背中~腰の主要な筋肉は、頭部を出発地点にしているものが多いのです。

 

多くのお客様が痛みを感じると訴える肩甲骨部分、図では青く塗られている僧帽筋によって動きが助けられていますが、その出発地点には後頭骨が含まれます。

 

頭部の調整を行わないで、肩甲骨や腰などの一部をごしごし押したり揉んだりしても、それがいかに付け焼刃なことをしているか、ということが分かって頂けるかと思います。

 

 

では、私の全身調整の施術で何をしているかと言うと、まず後頭部のこわばり部分がどこにあるかを指の感覚で探します。

 

豆粒のような小さく根深いものから、モヤっと筋肉に付着しているようなものまで、それは1人1人大きさや場所、深度が違います。

 

そして、そこを一番良い角度と圧で触れながら、肩甲骨周辺や棘突起(背骨のぽこっとしたところ)の横を走る筋肉を緩めていきます。

 

身体は必要以上の圧を感じると、それに抵抗しようと硬くなる性質をもちます。

 

なので、施術では押す、揉むなどの一切の強い力をかけません。

 

身体が自発的に変化してくれる圧、距離感、角度をいつも精密に調整しながら、少しずつ筋肉を緩めていきます。

 

背面がゆるむと全身がゆるんでくるので、敏感な方だとその場で、呼吸が楽になる感じや、力が抜けて身体が広がる感じが出てきます。

 

 

因みに後頭部ですが、下向きの姿勢を長く続けたり、目を酷使したりすることで、こわばりやすくなります。

 

スマホ、パソコンを多く使う現代は、後頭部をこわばらせる習慣が多いと言っても良いでしょう。

 

Cosmosでも、事務職の方、歯科衛生士さんなど下向きで目を多く使う方の肩こりや腰痛を、後頭部から緩めることによって、改善に導いています。

 

腰痛のポイントはもう少し複雑になるのですが、首、肩、腰など背面は、後頭部の調整がポイントになる、というお話でした。