気付くと猫背になっている気がする
真っすぐ立っているつもりなのに、左右どちらかに倒れてしまう
理由は分からないけれど、後ろに倒れそうになるんです
など、いらして下さったお客様から、姿勢の偏りの相談を受けることが多くあります。
そして、今まで行ったことあるボディワークや整体のお店では、「骨盤が歪んでますね」と言われた、とおっしゃる方が多いです。
つまり、姿勢が偏る原因は骨盤にある、という見立てが多く行われている実情があるのですね。
そして、確かに姿勢の悩みをお持ちのお客様のお身体を拝見すると、骨盤の上前腸骨棘(ベルトがひっかかる所)の高さが左右で違っていたり、回旋したり、全体が後屈したりしています。
しかし、姿勢の偏りの原因が骨盤にあるとして、どうして骨盤が歪まなければならなかったのでしょうか?
よく言われるような生活習慣や筋力の衰えだけが原因なのでしょうか?
私が多くのお客様を拝見してきて思うことですが、姿勢偏りの本当の原因は、骨盤にはありません。
というか、姿勢偏りも骨盤の歪みも目に見える状態でしかなく、本当の原因は目に見えないところに隠されています。
それは、身体の一部からの全身の筋膜を引っ張る力です。
具体例を挙げましょう。
先月お身体を拝見した70代女性Yさんは、身体が右に倒れてしまい、右側の肘や腰が痛い、とのお悩みでした。
施術が始まり、いつものように身体がどこへ向かって引っ張られているかを探っていくと、Yさんは右の中指に向かって身体が強く引っ張られています。
そして、その中指への引っ張りを一切の力を加えず優しく触れてゆるめていくと、今度は右の顎関節へ向かう引っ張りが出てきます。(事前カウンセリングにて、右の方ばかりで噛む癖があるそうです。)
それもゆるめると、また中指への引っ張りが出てきて…という具合で、少しずつ2点へ向かう身体の偏りを緩めていきます。
それと同時に、2点の間に挟まれている肘や手首の調整、足指からも右半身を整えていきます。
施術日当日は身体が痛くて動くのが辛かったYさんですが、翌日から畑へ出るなど体が楽になったとお家の方からお礼のメールを頂きました。
1週間後に拝見した際には、右偏りもだいぶ改善され、真っすぐ立ちやすくなっていました。
このように、Yさんの右に倒れてしまう原因は、右中指と顎関節に向かう目には見えない筋膜の引っ張りでした。
当然ですが、施術前は身体が右に倒れてしまう為、いわゆる「骨盤の歪み」がある状態でした。
しかし、今回のケースで、右偏りの本当の原因は骨盤にはありません。
本当の原因である指や顎関節の調整をせず、骨盤周囲をマッサージしたり矯正したりしたら、もっと身体のバランスが狂っていたでしょう。
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左右偏りだけでなく、猫背や腰が曲がるなども姿勢の悩みの代表格ですが、これらは胸鎖関節や胸骨、下腹部など、身体の中央に向かって、胸筋や腹筋が引っ張られていることが多いです。
しかし、その引っ張りをどこを起点にしてゆるめていくのかは、お1人お1人の身体によって違います。
骨盤や身体の痛みのあるところ、という切り取った部分を施術するのではなく、全身の筋膜バランスを優しく整える整体法をCosmosでは採用しています。
全身の歪みやアンバランスが整うと、痛みや不調も起こる必要がなくなるので、自然と減っていきます。
姿勢の偏りやそれに伴う痛みにお悩みの方は、ぜひご相談下さい。
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