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春のような

 

youtubeでたまたま聴いた、セルゲイ・マーロフさんのバッハ無伴奏チェロがとても良かったので、CDを久しぶりに買った。

 

これで無伴奏チェロのCDは3枚目である。

 

 

 

施術の時のBGMは主に鈴木秀美さんのCDをかけていて、お客様にも、

 

「ここのBGMはすごく良いですね。

何を使っているんですか?」

 

と聞かれたりする。

 

そして実際にそのお客様も鈴木さんのCDをご購入されたらしい。

 

そう、とにかく鈴木さんのバロックチェロの音は、空間に溶け込み、何の邪魔にもならずに染み通る。

 

それが、とても落ち着くのだ。

 

 

ところが、組曲の中の第6番だけは、何故かいつも引っ掛かるというか、小さい音量にしているにも関わらず、音が硬くきんきんと耳に残るように感じるようになった。

 

調べてみると、この曲は高音部がとても多いらしく、もともとは5弦の楽器の為に書かれているそうだ。(チェロの弦は4本)

 

鈴木さんのCDの中でも、第6番は5弦のチェロ・ピッコロというもので演奏しているらしく、どうりでそこだけ浮いて聞こえる訳だ、と納得した。

 

 

 

それである時、無伴奏チェロ組曲第6番の演奏をyoutubeで探していたら、セルゲイさんの演奏に行き着いた。

 

なんて軽やかで違和感が無いのだろう、と聞き惚れてしまった。

 

セルゲイさんの楽器はヴィオロンチェロ・ダ・スパッラという、肩に掛けられる小型の5弦チェロだ。

 

古楽器になるのだろうか、あまり見た目の馴染みは無いが、音色は当たり前だけどチェロ。

 

でも、とにかく自然で、軽やかで、春風のようなのだ。

 

しばらく春に聴く無伴奏チェロはこれに決定である。

 

良かったら、聴いてみて下さい。

 

 

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