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生きやすい私は肚(はら)にいる

庭のワイルドストロベリーの花
庭のワイルドストロベリーの花

 

久しぶりのブログ更新となりました。

 

4月も半ばを迎え、新生活の流れが少しずつできてきた頃でしょうか。

 

身体が緊張していると、気も上に向かいます。

 

リラックスが苦手な方だと、気が上がったまま落ちてこないで、肩や首がすくみ、上半身がガチガチになっていることもあるかもしれません。

 

 

私は様々な方の身体を拝見するようになってから、多くの方の身体が頭方向に上がっていることに気が付きました。

 

下向きの重力が身体にかかっているにも関わらず、どうも多くの人が上へ上へと縮こまっているのです。

 

するとどういう姿勢になっているかというと、肩があがり、首が縮こまり、更に胸にかたさがある場合は、肩が前に巻き込まれていきます。

 

それはまるで、首根っこをつかまれているかのようです。

 

 

何故このような身体つきの方が増えているかと言えば、多くの方の生活習慣と根付いていると思います。

 

大きな要因として2点ほど挙げてみます。

 

 

・要因その1 スマホ、PCなど目を使う、下向きの姿勢が多い。

 

→目の疲労は後頭部のかたさに直結します。

 

また、下向きの姿勢も首後ろで頭の重さを支える為、首後ろ、つながっている後頭をかたくします。

 

かたさとは、縮こまりです。

 

後頭、首が縮こまると、頭から仙骨(骨盤のお尻割れ目上部にある骨)につながる筋肉の流れが上方向に引っ張られます。

 

そうなると、身体全体が上に上に持ち上がっていきます。

 

身体全体が上がると、両足も地面についているようでしっかり接地せず、立っている時にふらふらする、安定感が無い状態になります。

 

 

・要因その2 感じるよりも考える傾向と、周囲に気を遣う傾向

 

精神的に疲れた時や頭脳労働の後を思い出して下さい。そういう時は身体のどこに触りたくなるでしょうか。

 

多くの方は頭を抱えたり、額や目を手で覆うようにしたり、頬づえをついたりすると思います。

 

つまり、それだけ頭に気がいって下りてこないので、頭がとても重く感じるのです。

 

また、慣れない環境や人が多い時、気を遣う場面でも気が上がりやすくなります。

 

呼吸が浅くなり、足元がふわふわしています。

 

 

では反対に、触れる、聴く、味わうなど、理屈ではなく「感じる」ことに集中しようとする時の身体はどうでしょうか。

 

感じることに集中する時、目をつむる方が多いですね。

 

つまり、その時、頭はお呼びではないのです。

 

そして、その時の身体に意識を向けてみると、いつもよりお腹の下の方に深く息が入っていくことに気づきます。

 

そう、感じる時は肚(はら)なのです。

 

 

沢山の方のお身体を見ていますが、真面目な方ほど、圧倒的に「自分が感じる」よりも、「考える、人に気を遣う」ように身体が動いています。

 

和を大切にする、周囲の人に不快な思いをさせたくないという他人思いの気持ちと引き換えに、頭や首をかたくして、肩と胸を縮こまらせているのです。

 

こうなると頭ばかりに気がいって、肚が満ちていない為、頭が重く、肩や首がこります。

 

胸郭がせまくなっているので、呼吸が浅く、猫背になりやすいです。

 

そして足元がふわふわしている為、なんとなく不安でまた色々と考えてしまうのです。

 

 

上に書いたような身体のクセがある方は、気づいた時に自分の肚を意識するのがおすすめです。

 

肚、とは写真でいうところの下丹田のこと。

 

お臍より指3本くらい下の部分です。

 

 

下準備としては、立った状態でウエスト(脇腹)周囲を何度か手でつまんで横に引っ張ります。

 

気持ち良い~少し痛気持ちいいくらいの力加減で行います。

 

かたさがある時は念入りに。

 

脇腹つまみを行った後、手をだらんとさせると上半身の余計な力が抜けて、腰周りに意識が向きます。

 

その状態で、鼻からお腹に向かって息を吸います。

 

吸う息が身体の中を通って下腹にに向かい、下腹を膨らませるのをイメージしましょう。

 

吐く時は下腹の支えが抜けないように口から吐きます。

 

下腹の支えが抜けない、とは腹は凹まず、息を吐くのに合わせて坐骨周りに力が満ちることです。

 

立った姿勢であれば、脇腹を落として、膝を軽く曲げて行うと、下腹の支えが抜けづらいです。

 

また、正坐で行うのもおすすめです。

 

数呼吸行っていると、肚に力が満ちてきます。

 

胸が開き、足がしっかり地面についてきます。

 

 

 

この呼吸は、忙しさや仕事で我を忘れそうな時や、モヤモヤと考えすぎてしまう時、緊張している時に行うと、自分がきちんとここへ戻ってこれるスグレモノです。

(注:深く息を吐いてリラックスしたい時は、別の呼吸を行って下さい。)

 

 

また、不思議なことに、気を遣いすぎる人は、人との間合いが上手くなっていきます。

 

「自分が我慢すればいいや」

 

「自分が周りに合わせれば良いかな…というか、もうずっとそんなことをしてきたので、自分が本当はどうしたいのか分からない」

 

なんていう方は、自分の本音に気づきやすくなりますし、それを相手に伝えやすくなります。

 

 

肚を感じる、というのは自分とつながりやすくなる身体からの働きかけです。

 

人に気を遣う時は、「〇〇したら変に思われるかもしれない」「〇〇したら嫌われるかもしれない」などと、頭でぐるぐる考えます。

 

それを強制的に肚に意識をもっていくと、自分がここに戻ってきます。

 

そうすると、自分の感覚(快か不快か、本当はどうしたいか)などを感じ取りやすくなります。

 

 

また、今まで気を遣っていた他の人との距離感を少し遠く感じられます。

 

本当は、元々その人との距離はそんなに近くなかったのに、勝手に頭の中に入れてずっとぐるぐるしてたのです。

 

適正な距離がとれると、自分の気持ちや希望を伝えやすくなります。

 

 

他の人のことだけでなく私のことも大切にできる、そんな生きやすい自分は肚にいます。

 

気がついた時に、ぜひ、肚とつながってみて下さいね。

 

 

 

 

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